re life リライフ 群馬版 栃木版

アパート経営
戸建て賃貸とはその名の通り、一戸建てを賃貸物件として貸し出すことで家賃収入を得る方法です。
少し前には戸建て賃貸は非効率な土地活用としてあまり提案されてきませんでした。しかし現在、アパートの供給過剰と賃貸ニーズの多様化で注目を集めています。
収 益 源
基本的には貸し出す事による毎月の賃料が収益源となります。その他には入居時の礼金や2年間など一定期間ごとに発生する更新料などの収益も発生します。
《将来的に売却も可能》
戸建て賃貸はアパートに比べ入居期間が長くなる傾向があります。
長く住む事で愛着がわき、入居者から「このまま購入したい」と申し出がある事も珍しくはありません。
長期間賃料を得ることができ、売却までできてしまうのは戸建て賃貸ならではの出口戦略でしょう。アパートなどの集合住宅ではこのようにはいきません。
現在の状況と今後
アパート経営を考えるうえで空室リスクは避けて通る事はできません。全国的に人口は減少し続けており築年数の古いアパートなどは厳しい状況になっている事も少なくありません。
今後の賃貸市場では「世帯」が重要なポイントになります。人口は減り続けますが世帯の属性に大きな変化があり「単身世帯」の構成比が増加していくことが予想されます。(図表1参照)そのため物件タイプはワンルームや1LDK程度のニーズが高まっていきます。
メリット
戸建て賃貸の最大のメリットは競合が少ない事です。需要に対して供給数が不足しているため、空室リスクが少なく安定した賃貸経営が可能になります。
2つ目は入居期間の長さです。入居者はファミリー層がメインとなるため入居期間が長くなる傾向があります。入居期間の長さは賃貸経営の安定化はもちろん、入居者入れ替えによるクロスや鍵交換などの出費や入居者募集に掛かる仲介手数料も抑える事ができます。
3つ目は建築に関して費用・条件面でのハードルが低い事です。戸建は自由度が高く面積が30坪程度の狭い土地から検討することができます。さらに建築費用もアパートに比べ少なく済む事が多く、初期投資を抑える事で利回りが高くなり投資回収までの期間が短くなります。
デメリット
デメリットとしては空室リスクの大きさがあります。アパートの空室リスクは5室中1室が退去したとしても家賃収入は20%減で済みますが、戸建て賃貸は1世帯のみに貸し出すためその世帯が退去した場合家賃収入はゼロになってしまいます。
また空室が長期化してしまう可能性もあります。入居期間が長いというメリットは裏を返すと一度退去されると長期間空室となるリスクと隣り合わせと言えます。
ファミリー層が動く1~3月の時期を逃してしまうと長期間家賃収入ゼロ状態になってしまう可能性もあります。
向いている立地
戸建て賃貸は家さえ建てば事業化は可能です。30坪程度の狭い土地から地型、方位の悪い土地でも建築する事ができます。土地活用が難しい土地こそ戸建て賃貸に向いているのです。
またファミリー層は子供を育てるのに良い環境を重視します。駅前などの利便性の高いエリアよりも自然豊かでのびのびと生活できる環境を選ぶ事も多いため郊外だとしても需要は高いと言えます。
収益シミュレーション
戸建て賃貸は比較的初期投資額が少なく高利回りが期待できます。
さらに資産として出口戦略が多く、1棟だけ売却したり、あるいはオーナー自身が居住する事ができるのも戸建て賃貸の大きな魅力と言えるでしょう。
まとめ
戸建て賃貸はさまざまな条件の土地で検討する事ができ、現状では需要に対して供給が追いついていないため、取り組むには有利なタイミングです。
アパート供給過剰状態の今、戸建て賃貸は存在自体が差別化されているのです。より事業としての収益性を高めるためには賃貸に適した間取りや広さ、建築時のコストダウンのポイントなどを押さえていく必要があります。
物件建築にはハウスメーカーはもちろん、賃貸用の戸建てを得意としている業者もあるので相談をしてみるといいでしょう。